No.29 芋づる式

☆ ルーベン!


フィレンツェにはとても小さいですがデパート
が二つあります。
「リナッシェンテ」と「コイン」


どちらも日本のデパートに比べると、ほんとに
小規模なものですが、食器類やリネン類、雑貨が
充実していて、見ているだけで楽しいです。


この前の日曜日、その「リナッシェンテ」で
暇つぶしにウロウロしていると、ホームステイ先の婿殿、ルーベンのパパを
発見!


この人には街でよく会うんだけども
今日は息子ルーベンちゃんとママのジュニアも一緒。


ホームステイ先を出るときに泣いてくれたあのルーベンちゃん。


「オー!! ルーベン!」と駆け寄って挨拶をしました。


お姉さんのことをまだ覚えてるかい?
ルーベンは前と変わらないクリクリの目で
笑ってくれました。


この時にジュニアが
「いつまでフィレンツェにいるの?パリで
ジュエリーの見本市があるから行ってみるといいよ。
今度、詳しいことがわかったら連絡するわね」と


かなり私にとってはいい情報を教えてくれました。
で、私は凄い興味があったので色々聞きたい!と
思ったのだけど、言葉が出てこない。。。。
ジュニアの話を一生懸命に聞くのが精一杯。


私、ルーベンや皆とお別れしたあの時からイタリア語
全然上達してないじゃん…
ちょっと自分でがっかりしてしまいました。


5月からまたイタリア語を習いに学校へ行き始めて
いるのですが、日常では、まわりに日本人が多いせいもあって
ほとんど日本語をしゃべってる。


フィレンツェには語学留学だけではなく、私のように
ジュエリーをやっている人、画家、版画、陶芸
等など様々な日本人のアーティストや職人志望の人が集まっているので、
そういった人々と知り合えることはとても
おもしろい。

フィレンツェはとても狭いので
お互いが知らない者同士でも共通の知人がいたりして、
芋づる式にどんどん繋がっていって、友達も
増えていく。


日本にいてもこんなにも多くの
芸術家達とは知り合いにはなれないでしょう。
ホントに色んな人がいておもしろい。


でもな、このままじゃいかん。
もっとイタ語をしゃべらんと。


で、今日から私はプライベートレッスンも受けることに
しました。


さっき学校の代表、ジョンレノン似でいつも眠そうな顔の
ロン毛フランチェスコからレッスンの時間変更の電話が
あったのですが、
「プロント?(もしもし)」
と電話に出たら


「こんにちは、あいちゃん」
と日本語で言われビックリしました。。。


こんど行き始めたこの学校はNPOがやっているもので、
学費も安い。で、生徒の国籍はホントに様々。


私のクラスもイギリス、コロンビア、ペルー、エジプト
フィリピン、スペイン、モロッコetc
みんなイタリア語はベラベラしゃべっているけど、
文法はわかっていないらしい。


「何で文法がわからんのにしゃべれるの?」
それが日本人の私には不思議でしょうがない。


先生が人に聞いている問題まで答えてしまうアラという
エジプト人がいるのだけども、大きな声で
いつも間違ってます。


「あんた、ちょっと静かにしてよ…」って思うけど、
日本人もこれくらい積極的に、図太く、堂々と大きな声で
間違うくらいにならんといかんのだな、きっと。