No.30  職人!

先週末、フィレンツェで「職人展」が催されました。


フィレンツェはもとより、他国の職人さん達も
参加して、デモンストレーションしながら
商品を売っているもので、
ジュエリーはもちろん、貴石加工、陶器、帽子、家具、万年筆
銀食器、レース、時計etc
本当に様々なものがありました。


その多数いる職人さん達の中で、今年職人大賞を受賞したのは、
なんと、日本人で切り絵をやっている’俊寛さん’という方でした。


この俊寛さんは、フィレンツェの職人さんをテーマに
切り絵を作っておられる方で、今は日本で活動されています。


私は幸いにもこの「職人展」を見ている時に、中で友達に
会い(この人は画家さん)、この人が俊寛さんとお友達
だったので一緒に食事に誘われ俊寛さんの受賞を
お祝いする機会に恵まれました。


俊寛さんの話ではフィレンツェでも、近年
職人さんは数少なくなってきているのだそうです。


昔はもっとたくさん熟練された技を持つ、味のある
職人さんがいておもしろかったよと言ってました。


「さすがフィレンツェ!ここではまだ職人が生きている!」と思っていた
私ですが、現実はそうでなく日本と同じで
だんだん職人にとっては厳しい時代になってきているのですね。




実は私のジュエリーの学校は、フィレンツェで唯一の
‘先生がジュエリー職人ではない学校‘。


プロフェッソ−レもアンナもジュエリーは作るけれども、
職人ではない。
はじめそれを知った時、技術を学びたくて来ているのに
職人ではない人に教わるのはどうなの?!
と思ったものですが、プロフェッソーレの職人とは違う、
アーティストとしての素晴らしさを知った今、
本当にココに来て良かった!と思っています。


私は職人志望ではないなあ…ということを、プロフェッソーレの
展覧会とこの「職人展」を見て気付くことができました。