No.40  おじいさ〜ん!ペーター!③

ischia2005-09-01

チロルのマルゲリータ邸滞在中、毎日遊びにやって来た
マルゲリータの2人の孫、イザベラ8歳とカテリーナ5歳。


二人ともこの日本人に興味津々。


言葉が通じないのでジェスチャーと感嘆語と笑顔と
ちょっとだけ覚えたドイツ語を使って一緒に遊びました。


一番うけたのは'折り紙’。


新聞紙を正方形に切ってたくさん折りました。
基本の鶴、やっこさん、しゅりけん、ゆり…などなど。
子供の頃はたくさん折れたのに、もうすっかり忘れてしまっていて
ちょっとショック!折り紙、日本に帰ったらまたやりたいなあ。


それから皆で山に入ってキノコ狩りやブルーベリー摘みもしました。


コケでフカフカの山の中。
空気が澄み切っていて、小川のチョロチョロと流れる音が聞こえ、
リスが走っている姿が見える。


フィトンチット一杯で身も心も洗われるような、とても癒される感じ。


とても寒かったので着いた初日に風邪気味になってしまって、
おまけに毎日ワインを飲んでいたので常に二日酔い気味で
体調万全ではなかった私の体も、山の中に入ると調子が良くなった。


何て言ったら伝わるのか、あの感覚は。
日本の山とはまた違う。深く深くやさしい感じ。


キノコは運がよければボルチーニが見つかる。シャンピオンもある。


マルゲリータに食べられるかどうか聞きながら、いろんな種類の
きのこを採りました。これは宝探しのようでおもしろい。
やめられない、止まらない!


1回のキノコ狩りで一人1kgという
決まりが一応あるらしいのだけど、その2倍の量を採ってしまいました。


ブルーベリーは山の日当たりの良い場所にたくさん生っている。
もう、採り放題、食べ放題。
みんな口の周りと手を紫にそめながら摘みました。


家に帰ると今度は採ってきたものを調理。
きのこはピクルスにしたり、細かく刻んで炒めて冷凍、または
乾燥させて保存食に。
ブルーベリーはケーキにしたり、パイにしたり
そのままお砂糖をかけて食べたり。


私にとっては観光よりもこのキノコ狩りとブルーベリー摘みが
もっとも楽しかった!
山はとても気持ちがいいし、自分もティロレーゼになったような
気分になれる。(ハイジ気分?!)


夜は夜でマルゲリータとワインを飲みながら語り合ったり、
2人でサウナに入ったり。


サウナに入った後、体を冷ましながらバスタオル一丁で
外へ出て、星空観賞。
10年くらい前に西表島で見た以来の満天の星空。
天の川も流れ星も見える。これはスゴイ!
プラネタリウムの様。


これだけ星の数があったらそりゃどこかに
宇宙人の一人もいるでしょう…そうおもえるほどでした。


ホントにこのチロルという所は素晴らしいところ。
子供にとってはとても良い環境でしょう。


山があって夏はキノコ狩りに野いちご摘み、川遊び、野花摘み。
冬は冬でスキーというお楽しみがある。


山もなく、満点の星空もなく、きれいな空気もなく、狭い家で
テレビゲームばかりしている東京の子供なんかは気の毒なもんです。


チロルの人々にとっては、いつも傍にある当たり前のもので、
厳しい面もあったりしてそれはそれで大変だったりするのかもしれない。


でもチロルの皆さんは口々に
「美しいところでしょ!いいところでしょ!」と言い
ここをとても愛し、誇りに思っているようだった。


そんな愛すべき美しい故郷があるというのは、とても
素晴らしい。うらやましい!