No.41 ☆☆☆寿司

ischia2005-10-08

イタリアへ来て、これまでに3度頼まれて寿司を作った。


1回目はホームステイをしていた時、お世話になっていた
ルカリオ・ファミリーのために。
でも、大不評だった…。


2回目はオーストリア・チロルのマルゲリータ邸で。


「アイ、前に学校でイタリア人のファミリーに”スシ”を
作ったって言ってたでしょ。うちでも作ってくれない?」


「えっ?!スシを…。あ〜う、うん。い、いいけど…」


前回、大不評だったためすっかり自信をなくしていた私は


「マ、マルゲリータ…でもあの時、不評でみんな食べられなかったって
私、言わなかったけ…」


もう作りたくないよ…と思っていたが、仕方がない、また
お世話になったマルゲリータ・ファミリーのために作りましょう!


インスブルックのアジアンマーケットで海苔と醤油とわさびを買い、
魚屋さんでサーモンとマグロと蛸を買い、お米はスーパーで
見た目日本米に近いものを購入。


いかにしたら外国人に「うまい」といわせる寿司を作れるのか…。
やっぱり、酢飯と魚の鮮度が命だな。
魚は仕方がないとして、酢飯を上手に、こちらの人の味覚に合うように
作らねばならん。よし、今回は酢飯を味薄めに作ってみよう。


マルゲリータの2人の孫、カテリーナとイザベラが口を開けたまま、
私が作っているのをじっと見詰め続ける中、一生懸命に作りました。


今回のお客様は、マルゲリータとそのご主人、そしてご主人のお友達2人と
カテリーナとイザベラとそのパパ。


みんな"スシ”を食べるのは初めて。
ここでマズイのを作ったら、「スシはマズイ」ということになってしまう。
うわ〜。日本代表としての責任、重いよ。


オーストリア・ティロレーゼの方々の評価は…


「うん。うまいよ。悪くないよ」


「おいし〜い!!」とは言えないまでも
みんな「まずくないよ」といった感じで、パクパクと食べている。


中でも意外なことに人気だったのが、わさび。
「こりゃうまいな」
と言いながら大量にわさびをつけて食べていたのには、びっくり。


海苔も大丈夫で、すべてあっという間に無くなってしまいました。


私はちょっと自信回復。一安心。
「日本に来てください。もっと美味しいスシが食べられますので」



3回目は昨日。
学校のトルコ人の友達に
「アイ、うちに来てスシを作って欲しい」
と頼まれ、出張してきました。


今回のお客さまは、トルコ人2人とイタリア人2人、ポーランド人1人。


事前に「魚はコープのが新鮮でいいよ」と聞いていたので、
魚はコープでサーモンと鱈のような白身の魚を購入。
アジアンマーケットが閉まっていて、海苔が手に入らなかったので
今回は”にぎり”にすることに。



こちらは、どの家にもまともな包丁がない。
ギバギバのナイフでなんとか、魚をギザギザにしながら切りました。



インターナショナルなお客様の反応は…


「おいし〜い!!」
「"スシ”おいしいよ、アイ」
「ウ〜ん。ブオーノ」


初めての「おいしい!」という言葉いただきました!
「星、三つです!!!」という感じでしょうか。


あっという間にペロリと平らげ、もっと食べた〜いと言われました。
確かに、私も今までの中では一番美味しいと思った。
寿司はきっと、手巻きより握りの方が好まれるのだ。
酢飯さえ美味く作れれば、あとは握りでいった方がイイ。
そうか、そうか…。


そして、ここでもわさびが大人気。
寿司がなくなった後もわさびだけ
「く〜鼻にくる〜!! でもおいしい!!」
とかいいながら、食べていました。



3度目の正直、やっと美味いと言われる寿司を作れました。
お〜うれしい!! よかった。よかった。


まだまだ、色々な人に「寿司を作って欲しい」と頼まれています。
次回はメキシコ人の友達の家へ出張予定。
その次は同居人のアルゼンチン人、寿司大好きのシルビーナのために。


寿司、大人気です。