No.43 グラッツィエ!

ischia2005-11-25

かなり頻繁にストがあるイタリア。


今日も午後からストでバスが全てストップ。
ところが今日は朝から雪が降ったり、雨が降ったり、かなり寒い。
朝出掛ける時、雨は降っていなかったので、私はチャリで学校へ行った。


帰るとき、雨が降っていたので
「仕方がない。今日はチャリを置いてバスだな‥」
と思ったら、今日はストでバスがない!
およ〜!!
この寒い中、1時間歩いて家まで帰りました。




☆ グラッツィエ


先週の金曜の夕方
「やれやれ、やっと1週間が終わったよ。疲れたな」


学校の帰り道、ウィンドーショッピングをしながら、チャリを
引き引き歩いていました。


石畳のデコボコ道で大きな段をチャリのタイヤが降りた瞬間、
ズボッ!とハンドルにかけていた彫金道具の入った紙袋の底が
衝撃で抜け、中身が道に散らばってしまいました。


「あっちゃー。どうしよう。他に入れるもの無いのに。どうやって
持って帰ろう…」


とりあえず、道に散らばった物を拾い始めると、近くにいた欧米系の観光客らしき
おばちゃん2人がツカツカと私のところにやって来て、側で
なにやら買い物袋をごそごそとやっている。


「なんだ?このおばちゃん達は?」


いぶかしげに思っていたら
「はい」
とブルーのビニール袋を手渡された。


おばちゃん、荷物を移して袋を空けて私にくれたのである。
おばちゃんのあまりの行動の早さに、最初何で袋を渡されているのかさえ
ピンとこないくらいだった。


「あっ‥グラッツィエ」


というと、英語でおばちゃんたち
「1ユーロにしようかしら?それとも3ユーロ?5ユーロがいい?」
いたずらっぽそうに笑いながら
「冗談よ。これ使いなさい」


英語だ。英語だ。自分に言い聞かせるが、相変わらず
英語がすぐに出てこない私。
「グラッツィエ!グラッツィエ、ミッレ!!」


イタリア語で連呼しながら、おばちゃん達の行動の早さと
親切に感謝感動して握手を求めてしまいました。



こういう親切はとてもありがたく、うれしく、心が温まる。
忘れちゃいけないねえ‥こういうこと。


私はこの親切に対する感謝の気持ちを、今度自分が何かに遭遇した時に、
おばちゃん達のように暖かい行動をとることで他の誰かに渡していこうと思う。