No,47  振りカエル

ischia2006-01-03

あけましておめでとうございます。


今年の大晦日は友達の家に呼ばれ
日本人4人で多国籍料理を食べ、デザートには
別の知り合いの日本人の方が作ってくれた”うぐいす餅”を
ありがたく頂きました。


私は行かなかったけれど、中心街ではコンサートがあったり、
大勢の人が集まりお酒を飲んだり、花火をしたり、
窓からガラスや陶器などの割れるものを投げるのだとか。


私の家はちょっと外れにあるものの、
そこらじゅうで花火の音と爆竹の音がドンパチ鳴り響き、
空が赤く染まり、煙が上がっている。


友達が一言
「バクダットかどっかにいるみたいだね」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


イタリアへ来てちょうど1年。
初めのフィレンツェの印象は
「暗くて寒い」


フィレンツェに行ったことがある人は皆
「とても美しい街だった」というけれど、そうでもないじゃん。
そう思いました。


確かに冬のフィレンツェは薄暗い。
朝7時に起きるとまだ外は真っ暗。
8時くらいにやっと明けてくる。
夕方も4時くらいには暗くなる。


そして暖房の設備が整っていないので、どこへ行っても寒い。
本当にこの寒さには参りました。


体が温まらないので、いつも体調が悪く、辛い思いをしました。


それだけに、春になりミモザの花が咲き出したときには
どんなにうれしかったことか!!!


今はフィレンツェの美しさ、よくわかります。
夕方、ジュエリーショップの明かりがもれるポンテベッキオ
の姿は本当に美しい。



色々な人との出会い。


まずはホームステイでお世話になったペルカリオ・ファミリー。


そして
「こうやってね、素敵なブローチを作って君、お母さんに
プレゼントするんだよ。いいと思わないかい?」


私のイメージの世界をグンと広げてくれた、90歳のおじいちゃん、
プロフェッソ−レ、ビーノ・ビーニ。


おとぎの国、オーストリアはチロルに住むマルゲリータとその家族。


語学学校で共に学んだ色々な国の友達。


いつも笑顔で愛情豊かに包んでくれる、現在の同居人マリア。


そしてフィレンツェで一生懸命学び働く、私の目標となっている
日本人の友達。


中でも特に私にとって大きな出会いとなったのは、ジュエリー職人
のおっちゃん、マルコ。


昨年、語学学校へ通っていた時、毎朝会うと手を振って挨拶を
してくれたおっちゃん、マルコ。


最初はこの人がジュエリー職人だとは知らず、
なんてかわいいおじさんだろう!と思っていた。


『No.33 母を尋ねて三千里』でおっちゃんの工房へ足を踏み入れて
以来、ちょくちょく「今日も見せてもらってもいいですか?」
と通うようになり、

そのうち
「これをやってみな」とマルコから宿題を出されるようになり、


「土曜日は机が空いてるからここにやりに来たらいいよ」


と、毎週土曜日に工房へ作りに行くようになり、
クリスマス前頃からは毎日通うようになり、


ついには
「1月からここで教えてもらえませんか?」
と改めて弟子入りを志願。
私は縁あってこのおっちゃんの工房で修行することになりました。


本当にマルコと出会ったことは幸運で、暖かく迎えいれてくれたマルコ、
そして工房の他の方々にも感謝せずにはいられません。


2006年、今年はマルコの下で職人修行がんばります!